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政治に期待するな

宋 文洲

宋 文洲(そう ぶんしゅう)1963年6月中国山東省生まれ。
1985年に留学で来日し、92年にソフトブレーンを創業。2005年に東証1部上場を果たし成人後に来日した外国人初のケースとなる。
2006年にソフトブレーンの取締役を辞任し、現在コンサルタントや評論家として北京と東京を行き来する。
以下メルマガより http://www.soubunshu.com/article/126101651.html



私は民主党が政権をとっても自民党が政権をとっても日本はそれほど変わらないと思います。日本の問題は政治によって引き起こされた訳でもなければ政治によって解決される訳でもないからです。

高齢化は人間の幸福であって高齢者とその家族はそれを問題だと思いません。
「高齢化問題」という表現自体が失礼だと思います。少子化は一人ひとりの国民が産みたくないからであって養えないからではありません。補助金をもらえるから子供を増やそうと考える親こそ社会問題になるのです。

そもそも人口を増やせるとしてもこの狭い国土に何人居るべきかについてどの党のマニフェストも語りません。補助金の数字目標だけを載せて目的である人口の数字目標を載せないのは理屈が合わないのです。

人口をそんなに増やしたいならば、一人ひとりの国民が誰に投票するかで悩むよりも自分で家族を増やせばいいのです。子孫だけは自分で行動を取らないと誰も助けてくれませんから。

官僚は悪の根源と言いますが、「日本は優秀な官僚が居るから高度成長ができた」と、20年前の私はよく一般の方々に教えられたものです。今となると明らかに税金を納めていない人からも官僚達が「血税を無駄に使っている」と言われます。高い志をもって官僚に なり、安い年収で頑張っている同級生がかわいそうでなりません。

人を雇ったら給料を払うのは当然のことです。国民に雇われた公務員がリーマンやAIGの幹部のような高給をもらっている訳でもなく、中国の官僚のように賄賂をもらう人も少ないです。何かあったら「血税」どうのこうのを言われてもフェアではないと思います。
あなたが毎日経営者から「給料泥棒」と言われたらどうなるでしょうか。

成長政策を言いますが、嫉妬心が強く、内向きな国民が増えた今、政府がいくら頑張っても経済は成長しようがありません。逆に政府が頑張れば頑張るほど借金が増えるだけなのです。

スーパーでは最近外国産の食品が少なくなっている傾向にあると思いますが日本の食料自給率はなんと40%で世界最低というのです。この数字の作り方は国際的な笑い話ですが、なんと小学校の教科書にも載っています。最近やっとどこかの番組が報道されましたが、裏番組の酒井法子の話題に抑えられ、殆ど見られていなかったようです。

中国食品が毒の塊のような世論が出来ていますが、日本の単位面積の農薬使用量は世界で最も高いという事実を知る人は少ないと思います(世界平均の3倍前後だと思います)。農薬を買うお金のない中国の農民は日本よりはるかに少ない農薬しか使えない事実は、情報も言論も自由である日本国民にも伝わりません。なぜならば、それを知りたくないからです。

「政治家がビジョンを示さないから夢が持てない」とよく聞きますが、「国家ビジョンの下で夢を持つ」発想はまるで戦前の日本と今の北朝鮮です。民主主義環境下の今、もしそれが本音であれば実に恐ろしいことです。

日本の過去も現在も未来も政治家によって決まるものではありません。世界の国々と同様、全てのことは国民一人ひとりの責任です。
どんな国においてもどんな時代においても次の原理原則は変わりません。

政治のレベルは国民のレベルである。


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