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お気の毒な日本人

蔡敏三

著作『帰らざる日本人』桜の花出版2004年刊行。第1章「お気の毒な日本人」より。
蔡敏三 (サイビンゾウ) 日本名、吉田政弘 1925年(大正14年)、日本統治下の台湾・嘉義生まれ。

 

 私達、台湾人にも、今でこそ″台湾人″というアイデンティティがあり、台湾はどこからも支配されるものではなく、独立するべきという思想を持てますが、昔はそんなものはありませんでした。

 歴史を遡ればわかります。台湾はずっと外国に支配されてきました。台湾の運命は、支配している国が決めていたと言ってもよいでしょう。その中で、最も幸せだったのは日本統治時代でした。

 日本時代には、治安が良くなり、衛生も良くなり、物資もだんだん豊かになりました。良い職業に就いて、ちゃんとした生活ができるようになりました。それは明らかです。今の台湾の発展の礎は、全て日本時代に築かれたと言っても良いのです。

 私は、そんな日本時代に生まれたことを大変に恵まれていたと思います。有難いと今でも思っています。この本は、そんな私が日本のため、台湾のために、やむにやまれぬ思いで語っておきたいことをまとめたものです。
 特に戦争の時代を知らない日本の若い人には、台湾人から見た真実を知っておいて欲しいという気持ちがあります。

 日本時代になるまで、台湾は極めて近代化の遅れた混沌とした社会でした。その台湾を法治国家に変えたのは日本だったのです。大東亜戦争後、蒋介石の国民党がやってきて出鱈目な政治をしましたが、私達日本の教育を受けた世代が、再び法治社会を復興させつつあります。

 日本精神を持った台湾人が、今新しい台湾を作ろうとしているのです。それなのに、日本ではもう日本精神が失われてしまっています。中国や韓国に言いたい放題を言われて、日本が悪者のように思っている人も多いと聞きます。お気の毒なことだと思います。本当のことを知らないのですからね。

桜の花出版より http://www.sakuranohana.jp/kaerazaru/book_kaerazaru_d1_1.html


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