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聖槍

Wikipediaより



聖槍(せいそう、仏: Sainte Lance、独: Heilige Lanze、英: Holy Lance)は、十字架上のイエス・キリストの死を確認するため、わき腹を刺したとされる槍である。

イエスの血に触れたものとして尊重されている聖遺物のひとつ。新約聖書の「ヨハネによる福音書」に記述されている(19章34節)。ヨハネ伝の作者は、仮現説論者に対し、この箇所で、イエスが一度死んだことを強調しているとも考えられる。またキリスト受難の象徴でもある。

槍を刺したローマ兵の名をとって、「ロンギヌスの槍」(仏:lance de Longin, 独:Longinuslanze, 英:Lance of Longinus)とも呼ばれる。

「所有するものに世界を制する力を与える」との伝承があり、アドルフ・ヒトラーの野望は、彼がウィーンのホーフブルク王宮で聖槍の霊感を受けた時より始まるといった俗説もある。

カトリック教會は聖遺物を重視してきたが、宗教改革後、分離したプロテスタント教義では単なる”物”としか看做さないため、槍は教会の隅に置き去りにされた。後に各地にいくつもの槍が発見されたが、ほとんどレプリカであり、本来実際にイエスを刺した槍の確認は取れていない。

【ロンギヌス】

イエスの死を確認するために槍を刺したローマ兵は、伝統的にラテン語でロンギヌス Longinus と呼ばれている。この名は、ニコデモ福音書(ピラト行伝)にすでに見られる。Longinus は純粋なラテン姓であるが、一方、この兵士に当てられたギリシャ語姓は Loginos、Longinos、Logchinos などとされ、ギリシャ語の槍を意味する語 logch? または lonch?(ラテン語の lancea)と関係があるかもしれない。ロンギヌスについては後世の創作であるが、実際にイエスに槍を刺した人物がいたかどうかについては定かではない。

彼は白内障を患っていたが、槍を刺した際に滴ったイエスの血がその目に落ちると視力を取り戻した。それを契機として彼は洗礼を受け、後に聖者(聖ロンギヌス)と言われるようになったという。

【アーサー王伝説の聖槍】

聖槍はまた、キリスト教説話としての性質の濃い、アーサー王伝説の聖杯探索のくだりにも登場する。 聖杯城カーボネックを訪れた円卓の騎士らの前に聖杯とともに現れ、穂先から血を滴らせた白い槍という姿で描写される。名前はロンゴミアントと言われている。


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