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自業自得の自民党

平井修一



昭和三十年十一月十五日、自由民主党はこう宣言して旗揚げした。

<国内の現状を見るに、祖国愛と自主独立の精神は失われ、政治は昏迷を続け、経済は自立になお遠く、民生は不安の域を脱せず、独立体制は未だ十分整わず、加えて独裁を目ざす階級闘争は益々熾烈となりつつある。

思うに、ここに至った一半の原因は、敗戦の初期の占領政策の過誤にある。占領下強調された民主主義、自由主義は新しい日本の指導理念として尊重し擁護すべきであるが、初期の占領政策の方向が、主としてわが国の弱体化に置かれていたため、憲法を始め教育制度その他の諸制度の改革に当り、不当に国家観念と愛国心を抑圧し、また国権を過度に分裂弱化させたものが少なくない。

この間隙が新たなる国際情勢の変化と相まち、共産主義及び階級社会主義勢力の乗ずるところとなり、その急激な台頭を許すに至ったのである。・・・

わが党は右の理念と立場に立って、国民大衆と相携え、第一、国民道義の確立と教育の改革 第二、政官界の刷新 第三、経済自立の達成 第四、福祉社会の建設 第五、平和外交の積極的展開 第六、現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備を強力に実行し、もって、国民の負託に応えんとするものである>

自民党を支持する保守派国民の多くは「憲法改正」「独立体制の整備」という「自主独立の完成を期する」(綱領)ことに期待していたのではないか。米国の51番目の州から脱却して、国と国との双務的な同盟関係にすることを望んだのではないか。

それから半世紀以上もたつというのに、憲法改正は遅々として進まず、集団的自衛権の行使さえも認めないという体たらくである。天皇陛下や総理大臣閣下が、身を賭してわが国のために戦った英霊の眠る靖国神社への参拝もしない、「日本はよい国だった」といった航空幕僚長を解任するという堕落である。

教育改革も目に見えた進展がない。日教組という容共左派は依然しょうけつを極めている。

保守派はこんな日々溶解していく自民党に愛想を尽かし始めている。本来の保守に戻らない限り、自民党は退潮するばかりである。

都議選は自民党へのイエローカードであり、衆院選はレッドカードになるだろう。自業自得である。下野して原点に戻るべし。


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