My Library Home

家康らしい叱り方

2ch



家康が駿河に滞在していた折のこと。

ある夜、ふと表に出ると、夜番の者が一人しかいないことを発見した。

「他の者はどうしたのだ?」

と聞くと、一人残った当番は

「そ、それが、相撲見物に…」

と、恐る恐る言上した。

さあ家康はこれに怒った。
相撲を見に行った連中ではなく、残った男の方に。

「何でお前は一人残っておるのだ!!」

これに、この男は混乱した。
当然である。
こっちは言いつけを守っているのだ。

「腑抜けか!臆病か!?罰を受けるのが怖くて、それで残ったのか?」

実は夜番の者たち、毎夜残る当番を決めて、それ以外の者たちは遊びに出かけていたのである。
ところがこれ以降、『残ったものは臆病者』という事になり、誰も

「自分が残る」

とは言い出さなくなった。
だからといって全員出て行くわけにも行かず、自然、夜遊びに行くこともなくなった。

いかにも家康らしい、『叱り方』のお話。


Page Top | My Library Home