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本田宗一郎語録

本田宗一郎



・われわれの最も必要とするものは、金でもなければ機械でもない。一番必要なものは弾力性のある見方、物の考え方であり、アイデアである。アイデアは人間である。すぐれたアイデアはすぐれた人間から生まれる。コチコチの石頭からは、アイデアなど期待できるわけがない。石頭の人は、早く自己改造する必要がある。コチコチの石頭は、まずこの石頭自体からぶち壊さねばならないが、普通程度のものならそう悲観することはない。絶えず広い視野を持つように平素から心掛け、他人の言などにもプラスになるものを学びとることだ。同時に物を作ったりする場合は、一つの方法だけでなく他の方法も考えてみることだ。

・私の最大の光栄は、一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに起きるところにある。

・社長なんて偉くも何ともない。課長、部長、包丁、盲腸と同じだ。要するに命令系統をはっきりさせる記号に過ぎない。

・進歩とは反省のきびしさに正比例する。とかく他人にきびしく、自分自身に寛大なのは凡人の常だ。

・人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。拝む心がなければ人は動かない。つねに素直に。

・当時、一生懸命がやたらと尊ばれた。たんなる一生懸命には何ら価値がないことを為政者は教えなかった。だから国民は一生懸命が価値を持つためには、正しい理論に基づくことが前提条件だということを悟らなかった。

・発明は恋愛と同じです。苦しいと思えば苦しい。楽しいと思えばこれほど楽しいことはありません。

・飾りによってデザインの効果を現そうとする考え方は邪道だということだ。実用品自体が飾りでありデザインであるということでなくてはならない。

・日本人は、失敗ということを恐れすぎるようである。どだい、失敗を恐れて何もしないなんて人間は、最低なのである。

・私の現在が成功と言うなら、私の過去はみんな、失敗が土台作りしていることにある。仕事は全部失敗の連続である。

・何かを深く信じれば、誰でも自分の中に大きな力を見つけだし 自分を乗り越えることができる。

・身のまわりにいくらでも転がっている幸福から、自分のものを選び出し、それを最高のものに高めることだね。時間だけは神様が平等に与えて下さった。これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ。

・金のことは任せる。交通手段というものは、形はどう変わろうと、永久になくならないものだ。けれども、何をつくりだすかということについては一切、掣肘(せいちゅう=干渉、口出し)を受けたくない。俺は技術屋なんだから。

・人生は『得手に帆あげて』生きるのが最上だと信じている。

・金なんかなくたって、心が豊かで、誰にも迷惑をかけずに、好きなことをやっていけたら、これが一番幸せな人生なんだろうな。俺は若いころから好きなこととなると無我夢中になった。だって、嫌いなことを無理してやったって仕方がないだろう。人間「得手に帆あげて」生きるのが一番良いからね。ただし、俺が好きなことばかりやってこれたのも、会社でも家庭でもいいパートナーがいたからなんだ。

・息子や親せきでないと社長にしないとか、東大出でないといかんとか、企業に関係のない条件で社長を選んでいるところがある。みんなが見ているというのに、それでいいと思っているんですかね。会社は大勢が飯を食うところ、大勢の生命の源泉です。そこを忘れたら会社は潰れますよ。

・藤沢(武夫)は自分にないものを持っている。考え方は違うけれど、違うからこそ組む価値がある。世界には45億も人間がいるが、みんなとつきあうわけにはいかない。藤沢と僕の出会いはその代表みたいなもので、藤沢はいわば45億の代表ですから。

・本田技研って会社が今日あるのは、パートナーがよかったからってだけじゃない。最大の理由は会社に若さがあったってことだろう。俺も藤沢も若かったけど、周りがみんなもっと若くて、エネルギーのある奴らばかりだったんだ。若い社員たちは、俺がどんなに叱ろうが、怒鳴ろうがびくともしない。かえってやる気を起こすんだ。これが年寄りばかりだったら、そうはいかないよね。

・年寄りが経営者であり続けるなら、せめて若い人の悪口を言わないという保障をしてほしい。もうひとつの注文は、時代の変化を勉強すること。やってみると、それが年寄りにとっていかに難しいかが良くわかる。徳川時代のように変化がほとんどない時代には、知恵なり経験則を持っている老人が長老として威張っていられた。現代は、あんまり世の中が進みすぎるものだから、わからないことだらけ。

・成功者は、例え不運な事態に見舞われても、この試練を乗り越えたら必ず成功すると考えている。そして、最後まで諦めなかった人間が成功しているのである。

・自分はこれが好きだと思い、自分はこれを職業としたいというものを発見させるのが、教育の主眼のひとつであろう。

・世の中で一番素晴らしいものは若者のエネルギーだよ。こりゃあ進歩の原動力だ。社会ってのは常に有為転変するものだ。若い連中はそれに合わせて、ちゃんとやっていけるけど、年寄りはそうはいかない。だもんだから「今の若いものは…」なんて批判する。口で言うだけならまだいいが、伸びる芽まで摘んでしまっちゃ駄目だよね。そうなったら、老害以外の何物でもないからね。そう考えたから、俺は第一線から身を引いたんだ。人間、はじめるよりも終りのほうが大事なんだよ。

・アメリカでも成長企業の社長の平均年齢は40代で、60代の社長が率いる会社は活気がなく、停滞する傾向があるといわれている。若いということは、なんと素晴らしいことかとつくづく感じた。私に目を見張らせるような新しい価値観、企業と社会の関わり合いについて新鮮な感覚、こういうものの上に築かれる、フレッシュな経営が必要になってきているのだ。

・人間に必要なのは困ることだ。絶体絶命に追い込まれたときに出る力が本当の力です。伸びる時には必ず抵抗がある。必死のときに発揮される力というものは人間の可能性を予想外に拡大するものである。

・チャレンジしての失敗を恐れるな。何もしないことを恐れろ。失敗が人間を成長させると私考えている。失敗のない人なんて本当に気の毒に思う。困れ。困らなきゃ何もできない。自分の力の足りなさを自覚し、知恵や力を貸してくれる他人の存在を知るのもいい経験である。

・ホンダだけがターボ禁止なのか?違うのか、馬鹿な奴等だ。ホンダだけに規制をするのなら賢いが、すべて同じ条件でならホンダが一番速く、一番いいエンジンを作るのにな。で、なんだ話ってのは?

・新しいことをやれば、必ず、しくじる。腹が立つ。だから、寝る時間、食う時間を削って、何度も何度もやる。来年も最高のエンジンを作ってやる。


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