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平和の解剖

エメリー・リーブス

1945年



1.歴史の示すところによれば、戦いは人間あるいは人間の集団が平等の主権を持って相接触する場合、時と所を問わず起こりものである。

2.相戦う社会単位は、その社会単位の主権のある部分が一層高い社会単位に移譲されて、一定の法的秩序の下に平等の構成員となるや、その戦いをやめる。

3.今日の危機は、主権国民国家という社会単位間の全世界的衝突にあるので、現代における平和の問題は、諸国民国家の上に、その全体を覆う法的秩序を建設することにある。このことは相戦う国民国家の主権の一部を世界政府に移譲することを要求する。

「社会単位を形成する人間集団間の戦争は、これらの社会集団、つまり、部族、王朝、教会、都市、民族が無制限の主権を行使したときに常に発生する。これらの社会集団間の戦争は、主権的権力がそれから、より大きな、より高次の単位に移されたときに終わる」

「地方問題は地方政府により、国家問題は国家政府により、国際的・世界的問題は国際的・世界的政府により処理されるように仕組まれた場合においてのみ、人民の民主主義的主権が正確かつ効果的に制度に表現したということができる。主権所有者たる人民が、その主権の一部を特定の問題を取り扱うためにつくられた組織に委譲する場合においてのみ、そこに民主的政府ありということができる。主権のかかる分割委譲によってのみ、そして人類社会より委譲された主権を運営する組織体を段階的に設定することによってのみ、われわれは、法の前に平等の権利と義務とを与えられつつ、互いに平和のうちに生活する社会秩序をもつことができるのである。かかる主権の分割委譲の世界秩序の中にのみ、個人の自由は実現される」


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