My Library Home

蘊相応 第六十二章

目次   1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35  36  37  38  39  40  41  42  43  44  45  46  47  48  49  50  51  52  53  54  55  56  57  58  59  60  61  62  63  64  65  66  67  68  69  70  71  72  73  74  75  76  77  78  79  80 

あるとき、わたしは、このように聞いた。

ある日のこと、仏陀は、アヨッジャー国の、
ガンガー河の直ぐ近くに、止まっておられた。
そして、比丘衆に向かって、このように説いた。

「比丘達よ、ガンガーに散る、聚沫を見よ。
不意に生じたかと思えば、直ぐに消えていく。
どうして、色という聚沫に、実体があるだろう。」

「比丘達よ、ガンガーに現る、泡沫を見よ。
不意に生じたかと思えば、直ぐに消えていく。
どうして、受という泡沫に、実体があるだろう。」

「比丘達よ、ガンガーに上る、陽炎を見よ。
不意に生じたかと思えば、直ぐに消えていく。
どうして、想という陽炎に、実体があるだろう。」

「比丘達よ、ガンガーを彩る、芭蕉を見よ。
不意に生じたかと思えば、直ぐに消えていく。
どうして、行という芭蕉に、実体があるだろう。」

「比丘達よ、ガンガーが宿す、魔術を見よ。
不意に生じたかと思えば、直ぐに消えていく。
どうして、識という魔術に、実体があるだろう。」

「このように、比丘達は、五蘊を厭離する。
厭離するなら離貪して、離貪すれば解脱する。
そして、解脱を果した者は、解脱智見に達する。」

『ああ、我が迷いの生涯は、既に終わった。
為すべきことを為して、清浄なる行を修めた。
もはや、私は、迷いの輪廻に嵌まることはない。』


Page Top | My Library Home