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蘊相応 第五十七章

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あるとき、わたしは、このように聞いた。

ある日のこと、仏陀は、サーヴァッティの、
ジェータ林にある、アナータピンディカ園で、
集まって来た、比丘衆に、このように説かれた。

「比丘達よ、過去の事を、覚えている者が、
過去世として、覚えている、五つの蘊がある。
それでは、この五つの蘊とは、如何なるものか。

第一の蘊は、物質の執着の集まり、色蘊である。
第二の蘊は、感受の執着の集まり、受蘊である。
第三の蘊は、想念の執着の集まり、想蘊である。
第四の蘊は、意志の執着の集まり、行蘊である。
第五の蘊は、認識の執着の集まり、識蘊である。」

「それでは、色とは、なにゆえに色なのか。
比丘達よ、色とは、必ず損なわれるがゆえに、
いずれ、傷つけられるがゆえに、色なのである。」

「それでは、受とは、なにゆえに受なのか。
比丘達よ、受とは、味著を感受するがゆえに、
禍患を、感受しているがゆえに、受なのである。」

「それでは、想とは、なにゆえに想なのか。
比丘達よ、想とは、赤色を知覚するがゆえに、
青色を、知覚しているがゆえに、想なのである。」

「それでは、行とは、なにゆえに行なのか。
比丘達よ、行とは、行為を現成するがゆえに、
現実に、生成しているがゆえに、行なのである。」

「それでは、識とは、なにゆえに識なのか。
比丘達よ、識とは、善悪を識別するがゆえに、
苦楽を、識別しているがゆえに、識なのである。」

「よって、比丘たる者は、こうして省みよ。
今、色に囚われるのは、過去に捕われたから。
現在、色に捕らわれたら、未来も囚らわれよう。」

「よって、比丘たる者は、こうして省みよ。
今、受に囚われるのは、過去に捕われたから。
現在、受に捕らわれたら、未来も囚らわれよう。」

「よって、比丘たる者は、こうして省みよ。
今、想に囚われるのは、過去に捕われたから。
現在、想に捕らわれたら、未来も囚らわれよう。」

「よって、比丘たる者は、こうして省みよ。
今、行に囚われるのは、過去に捕われたから。
現在、行に捕らわれたら、未来も囚らわれよう。」

「よって、比丘たる者は、こうして省みよ。
今、識に囚われるのは、過去に捕われたから。
現在、識に捕らわれたら、未来も囚らわれよう。」

「比丘達よ、色とは、無常のものだろうか。」
「尊師よ、無常であるがゆえに、苦しみです。」
「比丘達よ、それ故、色は無我であると考えよ。」

「比丘達よ、受とは、無常のものだろうか。」
「尊師よ、無常であるがゆえに、苦しみです。」
「比丘達よ、それ故、受は無我であると考えよ。」

「比丘達よ、想とは、無常のものだろうか。」
「尊師よ、無常であるがゆえに、苦しみです。」
「比丘達よ、それ故、想は無我であると考えよ。」

「比丘達よ、行とは、無常のものだろうか。」
「尊師よ、無常であるがゆえに、苦しみです。」
「比丘達よ、それ故、行は無我であると考えよ。」

「比丘達よ、識とは、無常のものだろうか。」
「尊師よ、無常であるがゆえに、苦しみです。」
「比丘達よ、それ故、識は無我であると考えよ。」

「比丘達よ、色というものは、無常である。
無常ならば苦であり、苦であれば無我である。
このように、正しい智をして、在りのまま見よ。」

「比丘達よ、受というものは、無常である。
無常ならば苦であり、苦であれば無我である。
このように、正しい智をして、在りのまま見よ。」

「比丘達よ、想というものは、無常である。
無常ならば苦であり、苦であれば無我である。
このように、正しい智をして、在りのまま見よ。」

「比丘達よ、行というものは、無常である。
無常ならば苦であり、苦であれば無我である。
このように、正しい智をして、在りのまま見よ。」

「比丘達よ、識というものは、無常である。
無常ならば苦であり、苦であれば無我である。
このように、正しい智をして、在りのまま見よ。」

「比丘達よ、こうして、五蘊を離れた者は、
帰依の対象として、最上であり、最勝であり、
梵天や帝釈天、諸々の神々が、帰依するだろう。」


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