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娑鶏帝三族姓子経(ナラカパーナ・スッタ)

仏教

死後の行方の予言(授記)



目次

第一章 |  第二章 |  第三章 |  第四章

 

第一章

あるとき、わたしは、このように聞いた。

ある日のこと、仏陀は、コーサラ国にある、
ナラカパーナという村に、止まっておられた。
その時、多くの良家の子が、信を抱き出家した。

アヌルッダ、ナンディヤ、キンビラ、バグ、
クンダダーナ、アーナンダ、その他であった。
仏陀は、彼らを呼んで、このように尋ねられた。

「比丘達よ、汝らは、梵行を喜んでいるか。」
「尊師よ、我々は、聖なる行を喜んでいます。
我々は、梵行を修めるため、出家を選びました。」

「汝らは、若々しくもあり、裕福でもあり、
煩悩を満たそうとすれば、幾らでも充たせた。
にもかかわらず、出家をしたのは、どうしてか。」

「誰かに命じられて、出家した訳ではなく、
誰かに脅されることで、出家した訳でもない。
ただ、法を修めるために、家を捨てたのである。」

「比丘達よ、欲を諦めながら、超えるべき、
良く明らめて、越えるべき、五つの蓋がある。
それでは、この五つの蓋とは、如何なるものか。

第一の蓋は、貪りに捕らわれる、貪欲蓋である。
第二の蓋は、瞋りに捕らわれる、瞋恚蓋である。
第三の蓋は、眠りに捕らわれる、昏眠蓋である。
第四の蓋は、焦りに捕らわれる、掉悔蓋である。
第五の蓋は、疑いに捕らわれる、愚痴蓋である。」

 

第二章

「比丘達よ、これを、どのように考えるか。
自らが漏れている者に、他の漏れが見えるか。
自らが囚われる者に、他の捕らわれが見えるか。」

「尊師よ、いいえ、在りのまま見えません。
自らが右に偏るなら、他は左に偏って見える。
正しく認めるには、漏れを尽す必要があるかと。」

「比丘達よ、これを、どのように考えるか。
正しく見とめる如来が、正しく見ない人々に、
生れ変わる先を、予め伝えるのは、どうしてか。」

「見える者が、見えない者に、解き明かす。
尊師は、道理に拠って、因縁を説くのであり、
皆を、妄信に酔わせ、迷妄に陥れるのではない。」

「比丘達よ、まさに、汝の言う通りである。
わたしは、在りのまま、道理を示すのであり、
信じて、確かめなければ、空理に陥るのである。」

 

第三章

「私は、出家の信男に、阿羅漢を予言する。
汝は、諸々の煩悩を断じ、三界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信男に、不還者を予言する。
汝は、五下分結を断じて、欲界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信男に、一来者を予言する。
汝は、貪瞋痴を滅尽して、一度だけ生まれる。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信男に、預流者を予言する。
汝は、貪瞋痴が減少して、悪趣に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信女に、阿羅漢を予言する。
汝は、諸々の煩悩を断じ、三界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信女に、不還者を予言する。
汝は、五下分結を断じて、欲界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信女に、一来者を予言する。
汝は、貪瞋痴を滅尽して、一度だけ生まれる。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、出家の信女に、預流者を予言する。
汝は、貪瞋痴が減少して、悪趣に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

 

第四章

「私は、在家の信男に、阿羅漢を予言する。
汝は、諸々の煩悩を断じ、三界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信男に、不還者を予言する。
汝は、五下分結を断じて、欲界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信男に、一来者を予言する。
汝は、貪瞋痴を滅尽して、一度だけ生まれる。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信男に、預流者を予言する。
汝は、貪瞋痴が減少して、悪趣に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信女に、阿羅漢を予言する。
汝は、諸々の煩悩を断じ、三界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信女に、不還者を予言する。
汝は、五下分結を断じて、欲界に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信女に、一来者を予言する。
汝は、貪瞋痴を滅尽して、一度だけ生まれる。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

「私は、在家の信女に、預流者を予言する。
汝は、貪瞋痴が減少して、悪趣に生まれない。
こうして示された者は、予め信じて言を確める。」

これを聞いた、諸々の比丘は、歓喜し実践した。


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