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羅云教誡大経(マハーラーフラヴァーダ・スッタ)

仏教

大ラーフラ教誡経



目次

第一章 |  第二章 |  第三章 |  第四章

 

第一章

あるとき、わたしは、このように聞いた。

ある日のこと、仏陀は、サーヴァッティの、
アナータピンディカ園に、止まっておられた。
付き従う、ラーフラに対し、このように言った。

「たとえば、内なる色でも、外なる色でも、
現在の色でも、過去の色でも、未来の色でも、
ラーフラよ、色は無我であると、見とめなさい。」

「たとえば、内なる受でも、外なる受でも、
現在の受でも、過去の受でも、未来の受でも、
ラーフラよ、受は無我であると、見とめなさい。」

「たとえば、内なる想でも、外なる想でも、
現在の想でも、過去の想でも、未来の想でも、
ラーフラよ、想は無我であると、見とめなさい。」

「たとえば、内なる行でも、外なる行でも、
現在の行でも、過去の行でも、未来の行でも、
ラーフラよ、行は無我であると、見とめなさい。」

「たとえば、内なる識でも、外なる識でも、
現在の識でも、過去の識でも、未来の識でも、
ラーフラよ、識は無我であると、見とめなさい。」

 

第二章

「ラーフラよ、入出息の念を、修めなさい。
呼吸に心を傾け、入息と出息を念じるならば、
汝には、大いなる果報と、大いなる利益がある。」

「ラーフラよ、呼吸に対して、心を傾けて、
比丘が、正しく認めるべき、五つの素がある。
それでは、この五つの素とは、如何なるものか。」

「第一の素は、固体である、地元素である。
内なる地は、髪、爪、毛、肉、筋、骨であり、
外なる地とは、土、石、砂、岩、金、鉄である。」

「第二の素は、液体である、水元素である。
内なる水は、血、汗、唾、痰、膿、涙であり、
内なる水とは、雨、霧、川、河、海、湖である。」

「第三の素は、温度である、火元素である。
内なる火は、熱、目、消化力、免疫力であり、
外なる火とは、火、炎、地の熱、日の熱である。」

「第四の素は、気体である、風元素である。
内なる風は、呼気、吸気、保息、循環であり、
外なる風とは、雨風、強風、旋風、暴風である。

「第五の素は、空間である、空元素である。
内なる空は、口腔、鼻腔、腹腔、胸腔であり、
外なる空とは、広がり渡る、大いなる空である。」

「ラーフラよ、地が洗われる、行を修めよ。
もし、地を捉えても、地に囚われないならば、
地に捕われることなく、地と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、水が洗われる、行を修めよ。
もし、水を捉えても、水に囚われないならば、
水に捕われることなく、水と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、火が洗われる、行を修めよ。
もし、火を捉えても、火に囚われないならば、
火に捕われることなく、火と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、風が洗われる、行を修めよ。
もし、風を捉えても、風に囚われないならば、
風に捕われることなく、風と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、空が現われる、行を修めよ。
もし、空を捉えても、空に囚われないならば、
空に捕われることなく、空と等しくなるだろう。」

 

第三章

「ラーフラよ、瞋が洗われる、慈を修めよ。
もし、瞋を捉えても、慈を培っていくならば、
瞋に捕われることなく、慈と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、愚が洗われる、悲を修めよ。
もし、愚を捉えても、悲を培っていくならば、
愚に捕われることなく、悲と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、憂が洗われる、喜を修めよ。
もし、憂を捉えても、喜を培っていくならば、
憂に捕われることなく、喜と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、貪が洗われる、捨を修めよ。
もし、貪を捉えても、捨を培っていくならば、
貪に捕われることなく、捨と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、苦が洗われる、空を修めよ。
もし、苦を捉えても、空を培っていくならば、
苦に捕われることなく、空と等しくなるだろう。」

「ラーフラよ、欲が洗われる、徳を修めよ。
もし、欲を捉えても、徳を培っていくならば、
欲に捕われることなく、徳と等しくなるだろう。」

 

第四章

「いつも、身を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、身を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、身と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、言を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、言を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、言と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、心を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、心を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、心と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、喜を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、喜を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、喜と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、楽を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、楽を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、楽と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、止を見とめて、息を吸いなさい。
いつも、止を見とめながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、止と息を合せて、常に念じなさい。」

「いつも、無常を認めて、息を吸いなさい。
いつも、無常を認めながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、無常と息を合せ、常に念じなさい。」

「いつも、離欲を認めて、息を吸いなさい。
いつも、離欲を認めながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、離欲と息を合せ、常に念じなさい。」

「いつも、滅尽を認めて、息を吸いなさい。
いつも、滅尽を認めながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、滅尽と息を合せ、常に念じなさい。」

「いつも、捨離を認めて、息を吸いなさい。
いつも、捨離を認めながら、息を吐きなさい。
ラーフラよ、捨離と息を合せ、常に念じなさい。」

これを聞いた、ラーフラは、歓喜して実践した。


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