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アムロ・レイ

Wikipediaより

アムロ・レイ(Amuro Ray)は、アニメ『機動戦士ガンダム』をはじめとしたガンダムシリーズに登場する架空の人物。アニメ『機動戦士ガンダム』及び『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』における主人公である。



【人物】

宇宙世紀0064年(一説によれば0063年11月4日)父テム・レイと母カマリア・レイの一人息子として生まれる。日系人であり、漢字での姓は「嶺」である[1]。生誕から幼少まで過ごした地域はカナダ、ブリティッシュコロンビア州の太平洋沿岸地域の町プリンスルパート(劇場版設定)、あるいは日本の山陰地方(テレビアニメ版設定)、ロサリト(『THE ORIGIN』設定)、旧モンゴリアなどがある。

幼い頃にカマリアと離別しテム・レイと共に宇宙へ移民した。宇宙のどこで暮らしていたかは定かではないがサイド7への移民が開始されたのは宇宙世紀0078年5月からであるため他のサイドで暮らしていたとするのが通説である。

父が仕事で家を空けることが多いため、自宅では1人で過ごすことが多かった。そのためかコンピューターや機械いじり好きの内向的な少年に育った。性格の表れとして爪を噛む癖の存在が指摘されており、宇宙世紀0087年の時点でもこの癖は直っていない。サイド7移民後は、隣家に住んでいた少女フラウ・ボゥとその家族によく面倒を見てもらっていた。また、この時期にペットロボットハロを自分で作り上げている。

サイド7には確たる産業はなく、住民のほとんどは移住する代わりに得られるわずかな保証金によって生活していた。アムロは父親の所得が高かったため比較的豊かな生活をしていたが、中学校卒業後は無職であった。

一年戦争終了時の最終階級は、テレビ版では曹長、劇場版では少尉である。戦後は大尉に昇進するが、士官学校を卒業していなかったため、以後は階級が上がることはなかった。

【パイロットとして】

劇中でサイド7でのMSの戦闘で当時民間人だったアムロが偶然にも父親が開発したガンダムに乗りザクを2機破壊したのが最初でその後は愛機ガンダムを駆り、多くの強敵たちと渡り合い、ニュータイプとしての覚醒以降その卓越した能力はなお加速し、シリーズを通して超人的な戦績を挙げた。初期ではザクのマシンガンにかなり被弾していたがガンダムの装甲に助けられ難を逃れており、段階的に成長出来る環境にあった事もある。それでも他のホワイトベースのパイロットと比べて群を抜いており、不慣れなガンキャノンに搭乗した際もランバ・ラルのグフを圧倒し撤退に追い込んでいる。

富野監督は『逆襲のシャア』インタビューにおいて「パイロット技術最高はアムロ、ニュータイプ能力最高はカミーユ、精神的なメンタリティの強さではジュドーが強い」と発言している。

ただ、アムロはニュータイプとしてはオールドタイプ的感性を持っていることを、監督の富野由悠季は『月刊マガジン』のインタビューで語っている。「カミーユに比べてアムロは学習できないため、オールドタイプとして死んでいくしかない」という部分である。これは、あくまで富野が思い描く「ニュータイプの究極像」であるカミーユと比べての評価である。カミーユやジュドーと違い軍から抜ける事をしなかったと言うよりは、出来なかったと言う事が正解であろう。

『逆襲のシャア』では、劇中の序盤にてMSの性能で劣るリ・ガズィでギュネイを圧倒した。また富野は、劇中では実現してないが「迷いを捨てたシャアは、アムロが気づくこともできず(政治的に暗殺なども含めて)殺せる。しかし、最後にはシャアは負けいく男」とも語っている。その言葉どおり、本作では最終的にシャアはアムロに敗北している。ただパイロットとしての能力はやはり最強であるが、ブライトの様な指揮能力もなければシャアの様な管理職にも向いておらず、部下に対してもかなり甘い性格である(実際、アムロは小説も含めて全編で体罰を部下に行った事は一度もない、それどころか小説『ハイ・ストリーマー』においては死人まで出した事故を起こした部下の女性を擁護している)。シャアからも「それだけの力がありながら、愚民どもに利用されている」と罵倒されていた。軍人に最も向いてない人間が居場所がそこしかないから軍隊にいると言う悲劇的な人物である。

【一年戦争後期 (『機動戦士ガンダム』)15~16歳】

ガンダムとの出会い

宇宙世紀0079年9月18日、地球連邦軍の新造艦ホワイトベースを追ってジオン公国軍の巡洋艦ムサイが周辺空域に侵入、ザクによるコロニー内への強襲に遭遇する。当時15歳の彼は、避難の最中に「V作戦」の極秘ファイル(ガンダムの操縦マニュアル)を偶然入手し、アイドリング状態だったガンダムに乗り込み起動。強襲を仕掛けたザクを初陣にして2機撃破する。なお、この戦闘が歴史上初の実戦におけるモビルスーツ (MS) 同士の対戦であった。父親のテム・レイはこの戦闘で宇宙空間に放り出され行方不明となった。

その後は民間人でありつつもホワイトベースの乗組員としてガンダムに搭乗し、ホワイトベース地球降下を阻止すべく執拗に追い迫るジオン軍のエースパイロット、そして以後宿命のライバルとして戦い続けることとなるシャア・アズナブルの追撃を振り払う日々が始まる。この頃は、なし崩しとはいえまともにガンダムを操れたのはアムロのみであった事から、何時の間にか地球連邦軍の正規パイロットのように扱われるようになる。地球降下前まではアムロ本人もまんざらではなく、新しい玩具を手に入れた子供のように嬉々としてガンダムの凄さをクルーに語ったりもしていた(テレビアニメ版では、まだ当時のロボットアニメ主流の熱血主人公の片鱗が見え隠れしていた)。

戦場からの逃亡

しかし地球降下以後、「生き残る」という以外に戦う意義を見出せぬまま、アムロの精神はやがて疲弊していく。ガルマの執拗な追撃をなんとか退けたものの、自分を戦争の駒のように扱う二代目ホワイトベース艦長のブライト・ノアとは度々衝突し、唯一のアイデンティティとなっていた「ガンダムのパイロット」の地位さえ、ブライトの「リュウに任せよう」という発言から脅かされることとなる。これを偶然聞いてしまったアムロは脱走を決意し、ガンダムに乗って砂漠の大地に消えていった。この脱走は一見発作的に見えたが、自分の動かすガンダム単独で戦果を持ち帰りブライトたちを見返すという子供じみた思惑もあっての事だった。

この脱走中、砂漠の町のレストランに立ち寄ったところ、偶然ジオン公国の軍人ランバ・ラルと出会う。ラルの愛人であったクラウレ・ハモンと共に大変気に入られたが、敵同士であったが故に戦場で再会、対峙することになる。ラルの駆るグフを退けたものの、その口から「勝てたのは腕ではなくモビルスーツの性能のおかげだ」と指摘され、ここで初めて「あの人に勝ちたい」と、パイロットとして「生き残る」以外の意味を見出した。その後、アムロの目の前で軍人として殉じたランバ・ラルの姿は、敵ながらにして、越えねばならぬ父親のような存在としてそびえ立ち、大きな影響を与えることとなった。そして、ラルの仇を討つためにホワイトベースに特攻を仕掛けたハモンに、逆に特攻を仕掛けて窮地を救ったリュウの死が、彼の中に生きる意味を問いかける事となる。

ニュータイプへの覚醒

救援として駆けつけた連邦士官マチルダ・アジャンより「エスパーか」とも評されたアムロは、ラル、黒い三連星等、数々のジオンの戦士との死闘を経ていつしかニュータイプとしての覚醒を見せ始め、ジャブローでは再びあいまみえたシャアと互角以上の戦いを演じた。ジャブローから再び宇宙に舞い戻ってからも、ドレン大尉率いるキャメルパトロール隊のムサイ3隻を撃沈し、コンスコン機動艦隊との交戦では、敵艦隊擁する12機のリック・ドムのうち8機を3分で撃破した上に、コンスコンの乗る旗艦チベまでも撃沈して見せた。それ以降もアムロのニュータイプ能力は拡大し続け、ソロモン攻略戦など、幾多の戦闘で大きな戦果を挙げる。ジオンからは、“赤い彗星”シャアと対比して連邦の白いヤツ(バンダイのゲーム作品では白い悪魔、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』やバンプレストのゲーム作品では白き流星)と恐れられるようになる。

アムロの成長に伴い、その超人的な反応速度に反応しきれなくなったガンダムは、マグネット・コーティングを施される。このとき、モスク・ハンの「生き延びて、いいデータを持ち帰ってくれ」という自分勝手な応援の言葉を「これだから人の本音は聞きたくない」と苦笑しながら受け流しており、人間としての成長が伺える。その頃にはシャアのゲルググを、通常のパイロットではありえない距離(ララァさえも、実験の際にはかなりの苦痛を伴った距離)から正確に狙撃する鬼神の如き働きを見せる。

ララァとの出会いと別れ

彼の成長の影にはセイラ・マスやリュウ等のホワイトベース乗組員、憧れの人となるマチルダ等の魅力的な大人との出会いがある。その中でも、サイド6においてララァ・スンとの出会いは彼の人生を決定付けたと言っても過言ではない。同じ様に物事を感じ取れるニュータイプ同士として、ララァとの邂逅はアムロのニュータイプとしての能力に磨きをかけ、その存在はアムロの中で強くなる。その後ララァとは敵同士として戦場で邂逅し、その中でニュータイプ同士としての精神の交感を体験するが、その最中に襲い掛かるシャアに反撃した際、シャアを庇ったララァを戦死させ、さらにララァの死を共感してしまう。これは以降の人生の大きなトラウマとなり、終生彼を苦しめることになる。

シャアとの決戦

最終決戦となったア・バオア・クー攻略戦でシャアの駆るジオングと交戦、両者は相打ち(ジオングは撃破、ガンダムはAパーツの頭部と両腕、Bパーツの右脚を失う大破)となり、ガンダムは破壊されるものの最終的に一年戦争を戦い抜く。地球連邦軍が勝利する一翼を担った英雄として軍の歴史教科書に載るなど、このときすでに伝説的な存在となっていた。

【グリプス戦役 (『機動戦士Ζガンダム』)23歳】

軟禁された英雄

一年戦争後は英雄的扱いを受け、彼に注目した多くのジャーナリストから「ニュータイプとは何か?」と取材を受けることになるが、彼の発言は大衆にとって抽象的で難解なものとしか理解されなかったと言われる。やがて大尉に昇進し、北アメリカのシャイアン基地に勤務。しかし、地球連邦政府のニュータイプを危険視する思惑から事実上の軟禁状態に置かれていた。彼も、ララァを死に至らしめたことの後悔を引きずって鬱屈した生活を送っていた(エマ・シーンがこの生活中の彼に出会ったと証言する場面があるが、詳細不明)。

また、長期軟禁の影響で精神的な疲弊が起きていたのか、当初はMSへ再び乗ることを躊躇していた。エマの回想によれば、地球のシャイアンの大豪邸に住んでおり、夢を見続けている子供のようであったが、死んだ魚のような目であり、笑顔もどこかヤケクソじみた感じで、相当投げやりな心情だったことが伺える。

エゥーゴへの参戦

しかし宇宙世紀0087年、かつてのガールフレンドでありハヤトの妻になっていたフラウと再会しカツ・コバヤシに説得され共に監視を抜け出す。空港で輸送機を奪いエゥーゴの支援組織カラバに合流。その際、シャア(クワトロ)と7年振りの再会を果たす。[5]昔の自分を思い出させるカミーユ・ビダンや、ベルトーチカ・イルマに刺激され、再びMSで戦うことを決意する。しかし、自分より若いカミーユにガンダムMk-IIを使わせている事やそれを容認する周囲の人間達に嫉妬に似た感情を少なからず感じていたようである。7年のブランクを感じさせない卓越した操縦技術でエゥーゴを援助。宇宙に上がったアポリー・ベイ中尉が残したリック・ディアスでカミーユを指導しながらアッシマーを撃墜したのを皮切りに、リック・ディアスやディジェを駆って、キリマンジャロ攻撃作戦やダカールでの戦い、ニューギニア基地攻略などで活躍した。

地球への残留

その後、シャアから宇宙に上がり共闘することを薦められたが、無重力の感覚への恐怖を理由に固辞している。シャアからは「ララァと再び会うのが怖いのか」と胸中を看破され、一年戦争時代に負ったトラウマを克服できていない自身の精神的な脆さを否定できず、ハヤトらと共に地球に残った。

設定上での諸説

雑誌企画『ガンダム・センチネル』の設定では、グリプス戦役終盤にアウドムラの第18飛行部隊の隊長として、パーソナルカラーに塗装されたΖプラスに搭乗したと言われている。また、アトラクション『ガンダム新体験 グリーン・ダイバーズ』や3DCGアニメ『GUNDAM EVOLVE../9 MSZ-006 Ζ-GUNDAM』では、戦争終結前後に確認されたZガンダム3号機のテストパイロットの1人で、「ホワイト・ユニコーン」のコードネームで呼ばれる人物とする説も存在する(漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』ではアムロがZガンダム3号機に搭乗する様子が描かれた)。グリプス戦役期にこれら搭乗機体や参加した戦闘が複数存在するのは、カラバによる情報操作ないし影武者が仕立てられたため、などの見解がある。連邦軍の監視の目を掻い潜ってカラバに参加したアムロには連邦政府からの追っ手がかかっており、捕縛させないための措置だったと考えられる(漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』ではアムロの影武者の1人が登場している)。

【第一次ネオ・ジオン抗争 (『機動戦士ガンダムΖΖ』)24歳】

宇宙にて消息不明

第一次ネオ・ジオン抗争においては全く姿を見せることはなかったが、アーガマが地上に降りた時のブライトとハヤト・コバヤシとの会話から、この時既に宇宙に上がっていた。これ以降、消息不明となったシャアの居場所を探るべく、数年にわたる内偵を開始する。

【第二次ネオ・ジオン抗争 (『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)29歳】

ネオ・ジオンとの戦い

宇宙世紀0092年、外郭新興部隊「ロンド・ベル」のMS隊隊長として、リ・ガズィやνガンダムを駆り、ブライトらと共に、シャア率いるネオ・ジオンとの戦いに挑む。階級は大尉のままである。

第二次ネオ・ジオン抗争が勃発した宇宙世紀0093年3月4日、地球連邦軍本部があるチベットのラサに向け小惑星5thルナの落下を目論むネオ・ジオンを阻止するためにリ・ガズィに搭乗して戦闘に参加。ヤクト・ドーガを駆るギュネイ・ガスを退けるのには成功したものの、サザビーで出撃してきたシャアには圧倒された上に、落下阻止限界点を越えてしまい、5thルナを巡る攻防は惨敗に終わる。その後、いまだフォン・ブラウン市の工場で開発中であったνガンダムを半ば強引に受領し、シャアとの決戦に備える。

その後、サイド1のロンデニオンでハサウェイ、クェスと共にドライブをしている時に、黒馬に乗って散歩していたシャアと遭遇。シャアに掴みかかり取っ組み合いになった後、銃で狙撃しようとするも、クェスに邪魔をされギュネイがホビー・ハイザックで救援に来たために逃げられる。

シャアとの最終決戦

アクシズ落としを目論むシャアの動きを看破したアムロ達ロンド・ベル隊は、アクシズへ急行する。宇宙世紀0093年3月12日、アクシズの防衛ラインを単機で突破し、シャアとの決戦では、サザビーとのMS戦だけではなく生身での白兵戦や舌戦も交えた激戦を繰り広げ、再びMSに搭乗して全ての武装を使い果たした後もガンダムの格闘攻撃でサザビーを圧倒し、これによってサザビーからシャアの乗る脱出ポッドが放出される。その時、ブライト達が行った落下阻止のためのアクシズ分断作戦が裏目に出て、片割れがそのまま地球への落下を開始する。アムロはシャアを逃がすまいと脱出ポッドを捕まえるが、シャアにブライト達が行った作戦のおかげでアクシズ落下という目的を果たせると、高々と勝利宣告をされる。

これに怒ったアムロはシャアの脱出ポッドをアクシズの壁面に食い込ませ、地球へ落下していくアクシズの片割れを単機押し出そうとする。そのとき観測された光の虹(サイコフレームの共振現象とも言われるが詳細は不明。「人の心の光」とも形容される)が、敵味方問わず「地球への落下を阻止する」という意識の統一を促し、数多のMSがアムロに同調して落下阻止に駆けつけた。その内に多くの人の意思を集めたサイコフレームは、驚異的な規模で光の虹を広げ、摩擦熱で熱暴走を起していたνガンダム以外のMSを振り払い、光の虹が地球を取り囲むほどの規模までに拡大すると、アクシズは奇跡的に軌道を変え、地球への落下は阻止された。

シャアと共に生死不明

「地球の重力に魂を縛られた人々」に絶望し、大罪を犯してまで人類を次のステージ、いわゆるニュータイプに上げようとしたシャアに対し、アムロは愚直なまで人類の可能性を信じ、奇跡を具現させた。しかし、同時にアムロとνガンダム、そしてシャアは閃光に包まれ行方不明となる。連邦軍の公式記録では戦死したことになっており、以後の消息は語られていないが、伝説的英雄の生存を信じ続ける者は少なくなかったという。


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