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もう少し頑張ってくれよな、相棒

2ch


828 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/11(火) 19:17:04 ID:QJdaHIeB
貧乏だったため、十年近く同じ扇風機を使っていた。
今日、その扇風機が不自然な壊れ方をした。突然羽が折れたのだ。
毎年猛暑の度、「もう少し頑張ってくれよな、相棒」と俺が話しかけても、
ひたすら首を横に振り続けた扇風機。そんなことを思い出して、少し寂しくなった。
今年は経済的に少し余裕が出来ていたため、これを期にクーラーを買ってみることにした。
電車に乗って、チラシを見ながら某家電量販店に向かう。
その日は蒸し暑かったため、買い物ついでに少し、冷房の効いた店で涼んでいくことにした。
携帯を適当に眺めていたとき、不意に地面が揺れ出した。
後に知る事になるが、そのときの地震は震度6になる大地震だったらしい。
店内にいて事なきを得た俺だったが、もしあの日、扇風機が壊れていなかったとしたら。
怪我も無く家に帰れた俺は、箪笥の下で首を変な方向に曲げた扇風機が、
俺にお帰りとでも言うように、首を振って待っているのを見た。
ありがとう、と俺は独り言のように呟いた。
扇風機は、その日初めて、首を縦に振ってくれた。


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