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森三左衛門ほどの巧者は、稀であった

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187 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 23:57:59 ID:TW5fjdtw
信長の近習を斬り、出奔していた若き前田利家は、美濃攻めのころに帰参を許された。

利家「というわけで、妻のためにも功名を上げ、さっさと汚名を返上したい。
   そのために最近手柄の多いという三左殿、あなたに付いてそのやり方を見習いたい。
   よろしくお願い致す。」

森可成「心得た。ちょうど近く、ある砦攻めに参加する。良ければ、一緒に来なされ。」
利家「うむ、ありがたき申し出!」

こうして二人は、斎藤軍のこもる砦攻めに加わった。
砦は山上にあり、みな馬を下りて、競うように駆け出した。利家も、可成の手を引いた。
「なにをしておられる?!急がねば、手柄を他の者に奪われてしまいますぞ!!」

しかし可成、少しもあわてず、
「まあ、落ち着かれよ。こんな山道を走って行けば、肝心の敵近くに迫ったころには、
疲れて手柄どころではないわ。今は味方と争うようなマネはせず、歩いて力を貯め、
敵に全力を振るえば良い。 あせらない、あせらない♪」

はたして、先に行った味方は、砦の前の部隊に足止めされている。
「それ、見たか。今が力を出し切る時ぞ!!」

二人は互いに励まし合って突き進み、砦の目前までやって来た。可成の槍が、止まった。

利家「 (´・ω・`) ? 」
可成「 ( ̄ー ̄) ・・・・・・行けよ。」
利家「!! ( ;ω; ) さ・・・三左殿・・・・・・」

砦への一番乗りは、前田又左衛門利家となった。
可成は信長に報告する時も、その後に同輩と話した時も
「いや又左めに、してやられたわい。ガッハッハッハッ!」と笑うばかりだったという。

これを機に利家は汚名を返上し、のちに信長の赤母衣衆筆頭に選ばれた。
利家は大大名となってからも、
「森三左衛門ほどの巧者は、稀であった。」と褒め称えた。 (利家夜話より)


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